小野不由美 ゴーストハント6 海からくるもの

能登半島で料亭を営む吉見家。この家は当主が死ぬと、代替わりの際に多くの死者が出るという。依頼者の祖父が亡くなり、姪の背中に戒名が浮かび上がった。一族に根付いた呪いの調査に乗り出したゴーストハント一行だが、ナルが何かに憑依されてしまう! チーム最悪の危機に!

一族の呪いからガチンコ民族学を展開する6作目。主人公の感情で物語が進むのがこのシリーズの面白さだけど、4作目ラストで見せた以上のラストが酷い(大好き)。十二国記を再読するために手にしたけど、いよいよラスト1作。このチームの無事を祈るばかり。

ゴーストハント (6) 海からくるもの (幽BOOKS)

ゴーストハント (6) 海からくるもの (幽BOOKS)

凪良ゆう 流浪の月

あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。わたしを心配するからこそ、誰もがわたしの話に耳を傾けないだろう。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい―。再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、運命は周囲の人を巻き込みながら疾走を始める。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。

東京創元社本屋大賞だったので興味を持ったけど、引用したあらすじで理解できます? 恋愛はともかくサスペンスなのか殺人事件なのか、ネガティブに読み始めたもののテンポのよさと、さらさら読める文体で一気に読み終えてしまった。話題になるだけの面白さだけど、私に響かない「こういう作品、毎年出会っちゃうなあ」という本でした。

【2020年本屋大賞 大賞受賞作】流浪の月

【2020年本屋大賞 大賞受賞作】流浪の月

池上英洋 よみがえる天才2 レオナルド・ダ・ヴィンチ

稀代の天才、万能人と呼ばれる男が500年前に存在した。しかし彼は、出生に恵まれず工房で汗を流した1人の青年だった。大航海時代に入る直前、激動の世界に翻弄され、宗教と技術を通して作品作りに苦悩し続けたレオナルド・ダ・ヴィンチの生涯とは。

伝説や面白いエピソードは取っ払い、レオナルド・ダ・ヴィンチ(と工房)が残した作品、ノート群と関わった人たちの記録を中心に、彼がどのような生涯を歩んだかを誠実に教えてくれる。ちくまプリマー新書も岩波ジュニア新書も1人の人間に焦点を当てた作品はどれも落ち着いた文体で、読んでいて気持ちいい。かつこのリーダビリティは何なんだ。