平山夢明ほか 瞬殺怪談 業

瞬殺の如く一瞬で読める最恐怪談152話。平山夢明を筆頭に、黒木あるじ、黒史郎、我妻俊樹、つくね乱蔵、神薫、小田イ輔、伊計翼、鈴木呂亜、小原猛ら実話怪談の名手を収録。

トップスピードでビビらせにくる怪談界のF1こと瞬殺怪談。たった数行が怖い。オカルトから地元怪談もあり、今回も大変満足。

瞬殺怪談 業 (竹書房文庫)

瞬殺怪談 業 (竹書房文庫)

江川紹子 「カルト」はすぐ隣に オウムに引き寄せられた若者たち

「カルト」に関わらないためには、「カルト」事件を知ることが大切である。オウム真理教の一連の事件から死刑囚になった信者たち。彼らはどのようにして参加し、人を殺めていったのか。長年、事件取材を続けた著者が、その迷いと後悔を綴る。

あの悲劇を忘れないための1冊で、年末にもう一度取り上げたいと思います。ふんわりした新興宗教総論かと思いきや、オウム真理教を中心としたゴリゴリのカルト警告本だった。どうして入信し、事件に関わっていったのかをこ淡々と書く。宗教に頼ってしまう心のエアポケットと、思考を殺す洗脳を経て、犯罪に手を染める様子はただただ怖い。あまりにも生々しい描写があり、心臓が潰されそうに痛む読書体験だった。オカルト、実録が好きな人にもオススメしたい。

小川一水 天冥の標3 アウレーリア一統

西暦2310年、肉体改造によって真空に適応した《酸素いらず》の国、ノイジーラント大主教国より海賊討伐の任を受けた強襲砲艦エスレルの艦長サー・アダムス・アウレーリアは、病める一族、救世群と出会うことになる。彼らは木星で発見された超古代遺跡に関わる情報を持っていた。忘れられた動力炉「ドロテア・ワット」が、宇宙海賊によって歴史の表舞台に登場する。

シリーズ3巻にして舞台はスペースオペラに。距離感やアクション、設備への想像力が追いつかず、どんどんストーリーから置いてけぼりになり、体力と時間がかかってしまった。1巻にも登場する遺跡「ドロテア」が見え隠れし、オカルト要素は面白く読めた。これが原動力だと言っても過言ではない。