M・ヨート H・ローセンフェルト 犯罪心理捜査官セバスチャン

帰宅しない少年は、心臓をえぐり取られて発見された。猟奇的な事件に、国家刑事警察の殺人捜査特別班へ救援要請が出された。4人のプロチームに加わったのは、自信過剰で協調性ゼロのプロファイラー、セバスチャンだった。早々に片づくと思った事件は、意外な表情を見せていく……。

あらすじだけじゃわかんないよ、僕のストライクゾーンだってちゃんと言ってよ。若竹七海の登場人物全員が何かを隠していて、少しずつ嘘をついているような雰囲気に、キャラクターはフロスト・シリーズのように濃いめなのに憎めないテイストで、これめっちゃ楽しいやつやん! とすぐに気がつく作品です。チームメンバーのレベルが高い分、それぞれの視点が冴えているし、交わるとドラマチックになるので、読む手が止まらなかった。最悪の予想をどんどん更新していくシナリオも素晴らしい! めっちゃ好き!

犯罪心理捜査官セバスチャン 上 (創元推理文庫)

犯罪心理捜査官セバスチャン 上 (創元推理文庫)

犯罪心理捜査官セバスチャン 下 (創元推理文庫)

犯罪心理捜査官セバスチャン 下 (創元推理文庫)

アイザック・アシモフ 黒後家蜘蛛の会1 【新版】

弁護士、暗号専門家、作家、化学者、画家、数学者の専門家6名が、ゲスト1名を迎えて行う月1回の晩餐会。その会ではゲストの悩みが打ち明けられるが、会員たちが推理を披露する。しかし毎回真相を言い当てるのは、給仕のヘンリーだった!

推理合戦の末、裏方が答える短編集。1編でも読んでしまえば、間違いなくヘンリーを好きになってしまうだろう。彼のスマートな姿勢、平等な優しさは、推理小説界においてもっとも紳士的な探偵ではないだろうか。ベストは、勉強していなかった男がどうしてテストを攻略したか問う「贋物のPh」。最後の台詞でヘンリーの意地悪な顔が浮かぶようだ。

森史之助 労役でムショに行ってきた!

元新聞記者が飲酒運転のため逮捕。25万円の罰金を断り「それなら労役を務めて、観察してやろう」と踏み倒しが始まった。川越少年刑務所で過ごした50日間。

誰もが興味があって面白いジャンルなんだけど、それだけ。

労役でムショに行ってきた!

労役でムショに行ってきた!