森野達弥 ふしぎな世界を見てみよう! リアル妖怪大図鑑

お風呂の垢が大好きな、垢なめ。橋の下で泣いている、うぶめ。容姿を訊ねる、口裂け女。妖怪は、私たちの生活の、ほんのそばに存在している。妖怪はどこに出て、どんな姿をしているのかを、情報とイラストでたっぷり紹介する大図鑑。

この夏、一番嬉しかったのは近所の子どもが「おばけ大好き!」と教えてくれたこと。番組「ダークサイドミステリー」もあって、俺の中のオカルト愛が爆発。年をとったからなのか、UFOやUMAより、偽史や巨大組織の謎がとても好きです。トイレの花子さんなど絵が現代風で可愛い!  知らない妖怪もたくさん!で購入してしまった。ガチンコに怖いページもあり、緩急メリハリ効いていて素晴らしい。

ふしぎな世界を見てみよう!  リアル妖怪 大図鑑

ふしぎな世界を見てみよう! リアル妖怪 大図鑑

小川一水 天冥の標2 救世群

西暦201X年、リゾート地のパラオで謎の疫病が発生した。国立感染症研究所の児玉圭伍と矢来華奈子は原因究明のために現地に降り立つが、悲惨な光景が待っていた。感染源不明。治療も間に合わず生き絶える患者たち。感染は一島で終わらず、世界的なパンデミックとなるが……。

2巻目はシリーズの根幹となる(?)疫病、現代の地球で発生したパンデミックを書く。パニック小説としてとても面白いし、1巻に登場したキーワードがタイミングよく登場するのでワクワクする。発生から混乱、対策とその先まで書くのがSFだなあ。これから宇宙に飛び出していくことを思うと、読み進められるか不安だ。

天冥の標? 救世群

天冥の標? 救世群

阿古真理 料理は女の義務ですか

苦手でも、時間がなくても、それでも台所に立たなければならない女性たち。いつから調理は女性のものになったのか。社会とともに進化してきた便利さとは。激変していくこれからの料理とは。

「人はなぜ料理をするのか?」という根本的な歴史から、戦前戦後の近代料理史へと展開していく。近年の新書らしくタイトルが過剰で、ジェンダー論がメインではないので注意してほしい。これを読むなら同著者の、ちくまプリマー新書『「和食」って何?」をオススメしたい。日本家庭料理の近代化が明確に書かれている。

食事の時間に、祖父と父が口喧嘩をすることが多かった。ご飯というのは、人と時間をともにし、和やかでありたい。 

料理は女の義務ですか (新潮新書)

料理は女の義務ですか (新潮新書)