本格ミステリ・マスターズで手にするのは二冊目? 作家では初読み? 太田忠司『月読』を読む。人が死ぬと残す月導と、その中に潜む意思を読むことができる数少ない月読。自分の出生を知っていく少年たちの物語も面白いんだけど、とにかくキャラクタの作りが妙に古い。悪い医者ならデブで、芸術家は神経質で細身ですか……、う〜ん、二時間サスペンスドラマを見ているようなやり取りにも色々と考えるものがあります。トリックにしても、月読という設定にしても、上手いと思う箇所がない作品でした。それにカラー・イラストを一枚だけ入れる意味が全く分からないんですけど、どうしたかったのか教えてもらいたいぐらいです。読みやすいだけに、引き込まれないのに読みやすいと感じてしまうだけに、なんともかんとも
- 作者: 太田忠司
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/01
- メディア: 単行本
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