清邦彦 女子中学生の小さな大発見

Nさんはアユの解剖をしました。おいしかったそうです − 清邦彦『女子中学生の小さな大発見』。課題は「自由研究」。超能力だって、双子の生活だって、溶解度だって何でもあり。マニュアルを処理するのではなくて、何でもいいから発見なり、作るなり、処理するなりしてみる女子中学生のラフな理科。北村薫を知って、国語の先生がこんな人だったらいいな、と思った気持ちと同じものが味わえる嬉しさ。そして、どこにでも理科は転がっていることを教えてくれる面白さ。バイトで理数系を教えていましたが、少しでも余裕があったなら、こんな入り口を用意してあげたかったと思います。大変微笑ましい一冊でした。

女子中学生の小さな大発見 (新潮文庫)

女子中学生の小さな大発見 (新潮文庫)