瀬名秀明 『BRAIN VALLEY』

山本弘が神を外に求めたように、瀬名秀明は内側<脳>に求めた『BRAIN VALLEY』。超一気読み。シャレになってないほど面白かったです。脳の知識と科学から来る崩壊感がたまらん。理詰めの難しい部分もありますが、読み飛ばしても最後には分かりやすくまとめてあるし(子供の位置づけが上手い)、霊長類実験での動物と人の交流なんかがグイグイ読ませる。UFOなどのオカルトも登場して、最終的に「神とは?」に挑戦しつつ、単純なミスリードのような反転がもう! ここ最近の飢えが満たされる気持ちよさは最高でしたが、最後の最後の最後は……んーでも、文句なしで。某神ネタ2が面白くなかった理由が単純な「説得性」(と他)だと分かったのは辛いというか、なんとも複雑です。

BRAIN VALLEY〈上〉 (新潮文庫)

BRAIN VALLEY〈上〉 (新潮文庫)

BRAIN VALLEY〈下〉 (新潮文庫)

BRAIN VALLEY〈下〉 (新潮文庫)