ジョージ・R・R・マーティン サンドキングズ

ジョージ・R・R・マーティンの復刊、新装として約20年ぶり出た短編集『サンドキングズ』。前に読んで驚くほど面白かった『フィーヴァードリーム』を期待したら、ベクトルの向きが似て非なるものだったので軽く肩透かし。どうも上手く盛り上がれず。しかし表題作『サンドキングズ』だけは格別面白い! 異星生物収集家が手に入れた蟻のような集団知覚生物は、それぞれ城を作り、時には戦争を始める。そして飼い主を神として崇拝するが……。終わりを予想すれど、まだ終わらず。そして何転もして待っている結末は、物語に引き込まれて(予想していたとはいえ)簡単に驚かされてしまう。僕なんかはSFドラマ「新アウターリミッツ」を思い出すけど、そんな安っぽい(じゃないんだけど)マーティンが好きです。

サンドキングズ (ハヤカワ文庫SF)

サンドキングズ (ハヤカワ文庫SF)