須賀しのぶ キル・ゾーン ― 密林

シリーズ4作目須賀しのぶ『キル・ゾーン ― 密林』。火星の工作員マックスの協力を得たレジスタンスたちに奪回された基地を巡り、政府軍はクチンを経由してクアラルンプールまで下がるしか道はなかった。ジャングルの中を逃亡するキャッスルたちだが、狙撃兵に一人、また一人と……。死ぬことによってドラマは生まれるけど、その処理を問題として読ませ、軍人へと成長させていく中盤がメイン。いや、狙撃兵との攻防戦も鳥肌ものではありますが、やっぱりキャラクタ同士の絡みがあってこそ可能な面白さが一番でしょう。ボルネオ編も血みどろで終了し、次はクアラルンプール編になるのでしょうか。最初のイメージより断然面白くなってきました。