須賀しのぶ キル・ゾーン ― 破壊天使

シリーズ3作目須賀しのぶ『キル・ゾーン ― 破壊天使』。あまりにも中毒性が高いことから製造中止になった薬、通称エクスプレス。それが再び基地内で流行り出し、その裏には火星勢力の工作があったが……。日常パート半分、戦争パート半分でコバルトらしさ皆無のようだけど、やっぱり丁寧に書いていると思わせます。物語が進めばそれだけ面白くなっていくのも「流血女神伝」と変わらず、最後まで順調に読めそうです。ようやく『ブルー・ブラッド』の物語とも繋がり始め、緊迫感も増してきました。それにしても女ッ気がないというか、鬼軍曹キャッスルがいるものの、ラファエル君が一番可愛いのはどうしたものか。

破壊天使―キル・ゾーン (コバルト文庫)