十年ぶりほどの再読になるのか横溝正史『八つ墓村 金田一耕助ファイル』。代表作といわれながら、傑作とは呼ばれない理由が気になって読んだけど、なるほど納得。御先祖の財宝探しや、封鎖的な村の一族がバタバタと死んでいく過程、モデルとなった津山三十人殺しなどを取り入れた点は視的な刺激として大変強い。トリックはといえばシンプルに魅せている部分もあるけど、非常にダラダラとした部分が多いことに驚きました。主人公のウツっぷりや、他キャラの奇抜さ、そこから生まれる軋轢と物語の面白さっていうのは、京極夏彦は意図的に真似ているのでしょうか。こんなにも似てるように感じるとは。
- 作者: 横溝正史
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 1971/04/26
- メディア: 文庫
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