女流将棋漫画安藤慈朗・かとりまさる『しおんの王』が面白かった。
目の前で両親を殺された紫音は、犯人との対峙で声を失ってしまう。残された手掛かりはただ一つ、血に塗れた「王」の駒だけだった……。中学生に成長した少女は天才アマ棋士として名を出し、プロになろうとするが二人のライバルを迎えることになる。そしてプロアマ問わず、男女混合のトーナメントが始まるが、あの犯人が再び……。
将棋という名の駆け引き漫画で、ルールは極端な話しが「王」を取れば勝ちだから、シンプルな女の子の戦争漫画として読める。試合中と試合外で成長するキャラクタの分け方が上手くて、盛り下がることなく楽しめる。主人公・紫音の日常的な少女っぽさと、試合中の厳しい表情変化と一手の戸惑いが読みどころ。
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