再読になるオラフ・ステープルドン『シリウス』。表紙はあれですが内容は、人間同様の知能を授かった人工「超」超牧羊犬シリウスと、まるで双子のように育った人間プラクシーとの恋物語……ではなくて、回想録か手記とでもいうのかな。人であって人でなく、犬であって犬ではないシリウスが、人でも犬でもない何かになりながら、その両立を望む物語。初回のイメージと全く違う印象だったけど、最後の数ページだけは変わらず素晴らしかった。誰かに薦められたことは確かだと思うので、その人にありがとうが言いたい。
- 作者: オラフ・ステープルドン,中村能三
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1976/04
- メディア: 文庫
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