桐生祐狩『川を覆う闇』は、バイエルン州の村が小説になったという、汚物不快SFなんだけど、そこまでは本当可愛い。ウンコやゲロで戯れるのは朝食みたいなものでしかない。町崩壊からの、不快を受け入れた中盤以降はギャグ一歩手前(僕はずっと笑いながら読んでた)。潔癖信者の気持ち悪さも大変満足で、久しぶりの汚わい小説(ナスティ・ホラーというのか)でお腹いっぱいになれたのは、最高じゃないか。
- 作者: 桐生祐狩
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/05/10
- メディア: 文庫
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