桐生祐狩 川を覆う闇

桐生祐狩『川を覆う闇』は、バイエルン州の村が小説になったという、汚物不快SFなんだけど、そこまでは本当可愛い。ウンコやゲロで戯れるのは朝食みたいなものでしかない。町崩壊からの、不快を受け入れた中盤以降はギャグ一歩手前(僕はずっと笑いながら読んでた)。潔癖信者の気持ち悪さも大変満足で、久しぶりの汚わい小説(ナスティ・ホラーというのか)でお腹いっぱいになれたのは、最高じゃないか。

川を覆う闇 (角川ホラー文庫)

川を覆う闇 (角川ホラー文庫)