花村えい子『落窪物語 ― マンガ日本の古典(2)』は、継母にいじめられている落窪姫君が、貴族男性や女房の助けによって救われていく、1000年前に書かれていた『シンデレラ』ストーリだ。「太平記」や「平家物語」といった軍記ものを抜いて、こんなに面白いと思った少女小説(男性が書いたといわれているけど)はなかった。当初は藤子・F・不二雄が担当するようだっただけに、その点ファンとして実に残念ではあるけど、花村えい子の魅力もなかなか。シンプルな物語を少女漫画的アレンジで派手になっているのがマル。
- 作者: 花村えい子
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1999/06
- メディア: 文庫
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