赤木かん子編 ミステリーセレクション1 ミステリーは身をたすく

子ども向けに編集されたミステリ・アンソロジで、1巻目の赤木かん子編『ミステリーセレクション1 ミステリーは身をたすく』。マーク・トウェン「百万ポンド紙幣」、O.ヘンリ「千ドル」、ヘンリイ・スレッサー「逃げるばかりが能じゃない」、ジョンストン・マッカレー「サムの放送」まで金をテーマに遺言やスリを書いたサスペンス。暗号もののアガサ・クリスティ「風変わりないたずら」と、続いて唯一人が殺される「二十四羽の黒ツグミ」。寺山修司「怪人フーディーニの逃亡芸術」はエッセイ。子どもがそんなに金の話しが好きなのか。コージイともユーモアとも呼べるミステリを中心に、いろいろと触れられるのは大人も満足のいく1冊。