マイケル・スレイド 暗黒大陸の悪霊

マイケル・スレイド暗黒大陸の悪霊』を再読。シリーズ中で『ヘッド・ハンター』と並んで薦めたい1作で、しかし通して読まないと面白さは伝わらない。フィニッシング・ストローク(最終行の一撃)で話題になり、どうすれば効果的にできるか? をよく表した作品でもある(これ欧米と日本じゃトリックへの言及に違いがでるんじゃないかな)。ドイツ人精神錯乱者による警察殺しに始まり、騎馬警察内部での有色人種問題、カナダの暗い歴史へ焦点をあて、法廷もの、アクション、サイコ・サスペンスなどなどが詰め込まれていて、本当に素晴らしい娯楽。僕は、最後の船上パーティーでの会話が大好きで、海外ものが読める幸せをひしひしと感じるのでした。

暗黒大陸の悪霊 (文春文庫)

暗黒大陸の悪霊 (文春文庫)