最後まで温存されていたアクション・シーンは迫力がありすぎるマイケル・スレイド『斬首人の復讐』。アメリカ大陸原住民と、白人との対立が臨界点に達しようとする中、雪山で見つかった首無し死体。さらに、その首をカナダ騎馬警察に送るという挑発に、ディクラークは<ヘッド・ハンター>事件の記憶を呼び戻すが……。あの衝撃の結末に終止符が打たれ、なおかつ、ディクラークの過去も清算されようとする流れなので、シリーズとして1つの決着か。ここ1月ほどでスペシャルX・シリーズを既刊読破したわけで、キャラクター、もしくは警察大河小説として読んでいた僕は、今作のクライマックスから結末にかけてのディクラークには涙を堪えきれない。
- 作者: マイケル・スレイド,夏来健次
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/09/02
- メディア: 文庫
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