山下卓 BLOODLINK 雪花 (上)

少しずつ解き明かされては、複雑に絡まりあう地蟲の謎。感染者である夏美を追う和志たちが見たものは、彼女たちの悲しい残り香だけだった。しかし、その直後に現れた完全体。あれは本当に夏美なのか。それとも、また別に隠されていた感染者なのか……。
恋愛小説としてスタートしたと見せかけて、伝奇要素を入れてきたものの、刊行から7年経ってどちらも進んじゃいない。小学館SQ文庫から刊行された『果南の地』を読んでいるからわかるけれども、伏線の効果がズタズタにされてしまっているのも残念。次巻でカンナ・夏美編が終了し、その後『果南の地』編へと続いていくようだが、大幅に書き直されていることを切に願う。

BLOODLINK 雪花 <上> (ファミ通文庫)

BLOODLINK 雪花 <上> (ファミ通文庫)