葉山透 9S(ナインエス) 4

接触を禁じられていたはずの2人が遂に手を結ぶ。世界企業の若き令嬢である真目麻耶の情報と、その存在が遺産でもある峰島由宇の頭脳。暗殺者集団”ミネルヴァ”マジシャンの望み、遺産”天国の門”を手にすることを阻止するために。地上と地下を支える柱に挟まれている球体を、どうすれば取り出せるのか。柱が崩れれば新都市<<希望>>は地下に飲まれる･･････。
おおおおお･･････。この巨大な伏線には息を呑まされた。謎の科学者・峰島勇次郎の遺産である由宇の頭脳と、情報を収集、操作する企業のお嬢様・真目麻耶が力を合わせなかったら不可能だった、これは当に物語という名の伏線だ。ここぞとばかりに物語の盛り上げを見せておきながら、なんとも大胆なことを。一笑するもよし、驚くもよし、これは他のジャンルでは読めないなあ･･････。

9S(ナインエス)〈4〉 (電撃文庫)