須賀しのぶ アンゲルゼ ― 永遠の君に誓う

人への恐怖となるアンゲルゼウィルス。感染したものは、超人的な力を持つアンゲルゼへと化す。”女王蜂”としての才能が目覚め始めた陽菜の戦いも終わりへ……。

「手を、握っていてほしいのです」

5巻に収まる予定だったが、シリーズ全4巻にして完結。強引なところもなく幕を閉じたのは、須賀しのぶの力量にある。物語は、今まで以上に過酷な別れ、全てに決着をつけるための別れをくりだすことで、重いながらも感動的な1作にし上がった。っつーか泣いた。これでもかと甘酸っぱい恋愛模様に泣いてしまった。触れるか触れないかで、悩んでいる少女たちを書いた須賀しのぶはいいね。引用した台詞では何度読んでも心にズガーンとくるわけですよ。

アンゲルゼ―永遠の君に誓う (コバルト文庫)

アンゲルゼ―永遠の君に誓う (コバルト文庫)