山本弘 地球移動作戦

超光速粒子推進ピアノ・ドライブの発明、普及によって、人類は宇宙調査を拡大することが可能になった。西暦2083年、謎の新天体2075Aを調査するため、船長ブレイド率いる調査隊が発足。彼らの調べによって、その星が24年後に地球に迫り、想像以上の被害をもたらすことが報告された。厄災を回避するために提案されたのは、地球移動作戦。
いつも通りの山本弘で読みやすいし、面白い。なのに、僕が1ヶ月ほど感想を書きあぐねていた理由はなんだろう。小川一水『復活の地』が体育会系サークルで、みんなで目的に向かって一直線。で、山本弘の本作は文科系のようなイメージが浮かんだ。動画クリエーターの名Pたちの力や、プロブラム・パートナーにしてアイドルたちの存在。”地球移動”以外の要素(しかし物語に大きく関わる)が多く、体を熱くさせられるものが散り散りになってしまったのが、原因なのだろうか。

地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)