マンション13階から吊られた女性の全裸死体から始まる連続殺人事件。死体の近くには、必ず稚拙な犯行声明文が残されていた。まるで子どもがカエルをもてあそぶかのような事件に、マスコミは”カエル男”と名付けたが……。
第8回『このミス』大賞大賞を受賞した作家による、現代日本下でのミッシングリンクによるサイコ・サスペンスもの。どんでん返しに次ぐどんでん返しが魅力になっている作品で、参考文献にはマイケル・スレイドの作品も。でもやっぱ『暗黒大陸の悪霊』の力強さには勝てないよねー、ともファンとしては言いたくなる。現代日本の問題を絡める作風はやはり「このミス」系というべきか、分かっていながら、「連続殺人鬼」ものが好きで釣られた自分が情けない。
- 作者: 中山七里
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2011/02/04
- メディア: 文庫
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