東京から来た会計検査院の調査官三人は、検査中に社団法人OJOの存在を知る。まるで存在しないかのように存在する組織とはいったい……。しかし、その裏には、秘められた大阪400年の歴史が存在した。その扉を開くとき、大阪は完全停止する。
本屋で映画予告を見ていたら、買ってしまった1冊。なんとも荒唐無稽な大きな物語かと思いきや、意外とありえそうだと思ってしまう設定が魅力。キャラクタたちによって作られる物語や、終盤の盛り上げなどは、僕はあまり面白いとは思っていない(それは上に書いた粗筋にも出ているし、映画予告を見た結果もあるけど)。でもこの裏歴史とは何か、という一大ネタを、まったく知らずに読めたのは本当に幸せだった。予告を真剣に見ていなくてよかった……。星雲賞日本長編部門候補になったのも面白いね。
- 作者: 万城目学
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2011/04/08
- メディア: 文庫
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