とみなが貴和 EDGE2 3月の誘拐者

連続する巧みな少女誘拐事件。その被害者たちは、かつての彼女を彷彿とさせた……。隅田川沿いで少女が誘拐? 家出? 今までの事件とは違う衝動的な動きに、民間の心理捜査官・大滝錬摩へ声がかかった。まるで少女と誘拐犯は共にいるように行動する、その動機と目的とは……。
このシリーズの面白さの1つが、東京の地理を意識したプロットにある。1作目の高層建築物から、今作の川。追われる犯人と少女、追う警察組織の行き着く先は……。某劇場アニメと対比して読むと面白いかも。また大筋として明かされる心理捜査官・大滝錬摩の過去もあって、盛り上がってくるなあ。底の底まで悩んでいるのに、誰も気づかない。両親も知らない。その消化方法を知らない人々。混沌とした都市・東京を、登場人物たちの心理に反映していく描写も実に見事だ。

EDGE(2)?3月の誘惑者? (講談社X文庫ホワイトハート)

EDGE(2)?3月の誘惑者? (講談社X文庫ホワイトハート)