宮部みゆき 長い長い殺人

深夜に起こったひき逃げ事件。被害者にかけられた多額の保険金から、刑事たちは妻に不審をもつ。しかし彼女にはアリバイがあった。被害者が通った飲み屋の女、叔母を慕った少年、事件を追う刑事と探偵。この事件の小さな断片を、財布は語る……。
宮部みゆき初期の長編であり、財布が語る10の連作短編集。古い作品ではあるけれども、これ上手いねえ。1つずつの事件も面白いし、財布の淡々とした語り口調も素晴らしい。旧版解説は日下三蔵で(新装版は大森望)、某賞どうなんすか!? とぶっちゃける楽しいものになっている。

長い長い殺人 (光文社文庫プレミアム)

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