ドン・ウィンズロウ 野蛮なやつら

眩しい太陽と、美味い料理。そして極上のマリファナカリフォルニアのビーチで大成功を収めたベンとチョン、美しすぎて性的すぎるガールフレンドのオフィーリアたち。メキシコの麻薬カルテルが介入し、南米の流儀をアメリカに持ち込もうとする。拉致されたオフィーリアを取り戻すため、彼らは最悪の賭けにでる……。
今までのハード・ドラッグ小説を書いてきたドン・ウィンズロウが、なにを思ったのか超軽めのスピンオフ・トリップ小説を出してしまった(『犬の力』などから繋がっている)。しかし大丈夫、物語の芯と味つけは完璧なので、安心してほしい。まちがいなくウィンズロウを読んでいる幸せに気づくはずだ。映画化や前日譚も用意されているので、ファンは乗り遅れないようにしておくべきだ。それでもAmazonの評価が気になるかもしれないが、ドロドロに溶け合った圧巻の3Pシーンは半端なくエロいので、読んで損はない。