真梨幸子 殺人鬼フジコの衝動

一家惨殺事件、唯一の生き残りとなった1人の少女フジコ。いじめ、虐待から解放された彼女は、輝く未来へと歩むはずだった……。いつしか狂い始めた人生。どうして、どうして誰もわかってくれないのか。だからフジコは殺す。バラ色の未来を作るために……。
わーい惨殺、俺惨殺大好き! と話題でもあったので読んでみた1冊。オッパイオッパイと少女フジコを苛めるガキは死ね! と思っていたら本当にノンストップでボコボコ殺していくストーリ。しかし殺人鬼の成長物語としては弱く(処理のシーンは唐突すぎるでしょう)、後味の悪さは微妙だ。そうせざるを得ない、フジコの衝動を書いた時代背景は絶妙だったので、なんともおしい作品だ。

殺人鬼フジコの衝動 (徳間文庫)

殺人鬼フジコの衝動 (徳間文庫)