12年度読んでよかった本

昨年はこれがよかった! という自分なりのベスト(05年版)(06年版)(07年版)(08年版)(09年版)(10年版)(11年版)。圧倒的に増えた仕事と出張、遅々として進めなかったポケミス、膨大かつハイペースで文庫化された『氷と炎の歌』シリーズを言い訳として、今年とても印象に残ったベスト作品は以下の3作。
ぼくと1ルピーの神様 (RHブックス・プラス) サーカス象に水を (RHブックス・プラス) 闇よ、我が手を取りたまえ (角川文庫)
倒産という結果は残念だけど、まだまだ読み落としている作品があるのかと怖くなる。武田ランダムハウスジャパンから、ヴィカス・スワラップ『ぼくと1ルピーの神様』(感想)サラ・グルーエン『サーカス象に水を』(感想)の2作を。圧倒的な面白さと、この終盤の切れ味。ミステリはエンターテイメントとしてあるべき(とは限らないが)理想はこれだろう。
デニス・レヘイン『スコッチに涙を託して』(感想)に続く、ボストンの私立探偵シリーズ第2弾『闇よ、我が手を取りたまえ』(感想)。シリーズ1作目とは違う、この濃厚さ。この密度。この愛。家族の全て。早々に3作目を読みたくなるほど、このキャラクタたちは読者を飢えさせる。
早川ポケミスを可能な限り読むようになって(シリーズ途中、前作を必要としない限り)2年。12年度はこれで決まり。圧倒的な興奮と、その創作力に酔いしれた1作はこれ。
特捜部Q ―檻の中の女― 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕 特捜部Q ―キジ殺し―― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1853) 特捜部Q ―Pからのメッセージ― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
『檻の中の女』(感想)『キジ殺し』(感想)に続く、「ガラスの鍵」賞を受賞したシリーズ3作目、ユッシ・エーズラ・オールスン『特捜部Q Pからのメッセージ』(感想)。あまりにもドライブ感が強くて、読む手を止められなかった傑作。こんなミステリ(謎にならなかった謎)があったか。
また早川から『氷と炎の歌 改訂版』文庫版が、第1部『七王国の玉座』改訂版(感想)第2部『王狼たちの戦旗』改訂版(感想)第2部『剣嵐の大地』改訂版(感想)と連続で刊行されたので、今までと変わらず熱心に再読してしまった。登場人物名、地名、俗称などの変更が大きく話題になったりもしたが、それをまとめた改訂版が刊行。やはり初代訳者の持ち味とセンスは、これ以上でもこれ以外でもない。
七王国の玉座〔改訂新版〕 (上) (氷と炎の歌1) 七王国の玉座〔改訂新版〕 (下) (氷と炎の歌1) 王狼たちの戦旗〔改訂新版〕 (上) (氷と炎の歌2) 王狼たちの戦旗〔改訂新版〕 (下) (氷と炎の歌2) 剣嵐の大地 (上) 〈氷と炎の歌 3〉(ハヤカワ文庫SF1876) 剣嵐の大地 (中)〈氷と炎の歌 3〉(ハヤカワ文庫SF1877) 剣嵐の大地 (下)〈氷と炎の歌 3〉(ハヤカワ文庫SF1878)
山村で育った狩猟の少女カリエは、雪嵐の中で男にさらわれる。目覚めた先でカリエは病弱な王子の代わりとして、王位継承への影武者を強いられる。剣の達人で冷徹なエディアルドと共に、少女は少年たちが待つ皇族の世界へ入るが……。コバルト文庫で人気を得た全25巻の大河少女小説流血女神伝”開幕。
帝国の娘 上 (角川文庫) 帝国の娘 下 (角川文庫)
12年1月に須賀しのぶ『流血女神伝 帝国の娘』(感想)が角川文庫から再販。しかし1年経っても続きの知らせはなし……。他シリーズなどを精力的に書いている作者なので(そういえば読み忘れていた)ゆっくり待ちます。作者によるシリーズ同人誌『光来る島』(感想)が11年1月だった。
最後は恒例、ここ3年はシリーズ通して再読している冲方丁シュピーゲル・シリーズで締めたい。まるで再読していることが、その行為を可能にさせている心が、ここにあることが、幸せなのだ。いや本当、喉がカラッカラで死にそうなんですけど、今年こそ出ることを願って。
スプライトシュピーゲル I Butterfly&Dragonfly&Honeybee (1) (富士見ファンタジア文庫 136-8) スプライトシュピーゲル II Seven Angels Coming (2) (富士見ファンタジア文庫 136-9) スプライトシュピーゲル III いかづちの日と自由の朝 (3) (富士見ファンタジア文庫 136-10) スプライトシュピーゲルIV  テンペスト (富士見ファンタジア文庫) オイレンシュピーゲル壱 Black&Red&White (1)(角川スニーカー文庫 200-1) オイレンシュピーゲル弐 FRAGILE!!/壊れもの注意!!(2) (角川スニーカー文庫 200-2) オイレンシュピーゲル 参 Blue Murder (3) (角川スニーカー文庫 200-3) オイレンシュピーゲル肆  Wag The Dog (角川スニーカー文庫) テスタメントシュピーゲル 1 (角川スニーカー文庫)