ジャック・カーリイ イン・ザ・ブラッド

ブラザーとも呼びたくなる相棒ベテラン黒人刑事ハリーと、米南部で特殊犯罪の警察官を務める僕ことカーソン。本当のブラザーは猟奇殺人犯。釣りをしていた2人が見つけた小舟には赤ん坊が乗っていた。何故か赤子に惹かれるハリーを訝しむ僕だったが、事件現場と思われる場所から奇妙な発展性に気付く。もしかして白人主義のキリスト教団体が関わっているのでは……。
ジェフリー・ディーヴァーに期待しなくなった今(短編は凄いけどね)、サスペンス・本格ミステリで一番面白いカーリイ。殺人コースターと化した前作、シリーズ4作目の『ブラッド・ブラザー』(感想)。その続編だけにどんな作風になるかと期待したが、シリーズ5作目でまたもやカーリイらしさを失わず(どうしてこうなるw的な)、ベテランっぷりさえ伺える落ち着いた本作、堪能させて頂きました。

イン・ザ・ブラッド (文春文庫)

イン・ザ・ブラッド (文春文庫)