ベン・H・ウィンタース 地上最後の刑事

小惑星の衝突まであと半年。汚れきったファストフードのトイレ、荒れていく町、途絶える物資、また悲嘆に暮れた冴えない男が自殺したと誰もが思った。しかし新人刑事パレスは、首を吊った高級品のベルトに違和感をおぼえ、他殺を疑う。誰もが熱意を失う中、彼の地道な捜査が始まる……。
崩壊した世界でなく、それを間近に控えた世界。諦めきった人々がなんともドライ。個人的には乾きすぎたかな。こう「最後は妻と老後を静かに過ごしたいから早々に引退した伝説のベテラン刑事(幼かった主人公の憧れ)」的なキャラが出てくれると……ここまでくるとアメコミか。猛烈にプレーン・オムレツが食べたくなる1作だった。

地上最後の刑事 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

地上最後の刑事 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)