宮部みゆき 誰か Somebody

今多コンツェルン広報室の杉村三郎は、事故死した会社の運転手・梶田の娘たちから相談を受ける。運転手らしい、口硬い男だった梶田。しかし彼の人生をたどり始めると、普通ではない奇妙な過去が見え始める……。
宮部みゆきは何を書いても本格になるなと思っていたけど、そもそも自分の中にある社会派ミステリという解釈を変えなければならないことに気づかされる。というより、生活感や00年代初頭の空気感などを巧みに醸し出した、社会的(風)ミステリなのか。読み落としていたシリーズだけど、続きも楽しんでいこう。

誰か―Somebody (文春文庫)

誰か―Somebody (文春文庫)