浦賀和宏 記憶の果て

父が自殺した。急な死を受け入れられない安藤直樹は、父の書斎で残されたパソコンに触れる。「裕子」と名乗る女性との会話を通して、彼は少しずつ惹かれていく。彼女はいったい何者なのか。父はいったい何を残したのか。第5回メフィスト賞受賞作の再文庫化。
幻冬舎の売り出しに続けと、デビューから約15年経ってまた文庫化? しかも分冊? 講談社バカじゃねーの!? と思ったけど、新宿紀伊国屋書店・特別配布短編「世界でいちばん醜い少女(上)」が欲しくて購入、再読してしまった俺バカじゃねーの(まったくもって)。いやしかし「世界でいちばん醜い少女(上)」はファンは読むべし。嫌な話しをここまで嫌に書けるかというか、あの物語を浦賀和宏がまさかのリライト! というファン大歓喜なので絶対読むべき。だって主人公ヒロインの名前が”星野スミレ”だよ? あのアイドルと同姓同名なのに美しくない苛められる私は屈折していき……、ああ! これ! あれなの! 言いたい! 浦賀和宏短編集が出るなら再録してほしいけど! 無理そう……。
記憶の果て(上) (講談社文庫) 記憶の果て(下) (講談社文庫)