ヨルン・リーエル・ホルスト 猟犬

17年前に誘拐殺人事件で捕まった容疑者の決め手となった証拠は偽装されたものだった? 当時、指揮をとっていたヴィスティングは停職処分を受けるが納得していなかった。そして容疑者が出所すると同時に、新たな誘拐事件が起こる……。彼にはもしや、警察内部に黒幕がいたのか。
北欧ノルウェーより「ガラスの鍵」賞など3冠に輝くポケット・ミステリ。事件への導入の早さが見事で、中盤まで長さを感じさせることはない。そこからシンプルというか、落ち着きがありすぎる感じはするものの、しっかりとした警察ミステリに。シリーズ8作目と聞いてなるほどのバランスと出来。でも単作としても十分読めるんだから凄い作品だ。

猟犬 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

猟犬 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)