デイヴィッド・ハンドラー 笑いながら死んだ男

作家ホーギーが受けた依頼は、元超売れっ子コメディアン、ソニー・デイの自伝執筆だった。不幸にも元"全米を沸かした者"同士、打ち解けることはなく、インタビューもうまく進まず、ホーギーは命を狙った脅迫までされてしまう。どうして誰かが、何に、嘘をついているのか。
全米を揺るがしながらも2作目が書けなくなってしまった作家ホーギー・シリーズの1作目。ゆったりとしたやや緊張感に欠ける進行だが、真相がとてもよかった。誰も彼もが真実をはぐらかす、たった一つの悲しい理由。森博嗣がS&Mシリーズの雰囲気はここにあると書いていたので少しずつ読んでいるけど、絶版なのは本当に惜しい。

笑いながら死んだ男 (講談社文庫)

笑いながら死んだ男 (講談社文庫)