阿古真理 「和食」って何?

「和食」というけど、私たちが日常食べているものは「何食」なの? 洋食、中華、多国籍料理とどう違うのか。歴史的な概要から、著者の母の生活をふり返りながら、近代の生活の変化を追う。
歴史を勉強をしていると室町時代に文化大爆発が起こっていることに気づくけど、和食もその波の1つだったのか。しかもそれが今日のベースになっていることは恐ろしいよね。設備や情報化、生活習慣の変化が食卓に与えた影響、その逆もまた面白い。まさに和食進化論である。広島の山間部で育った母の食生活にページを割いているが、とても懐かしい物語を読んでいるような感動を覚える。これはジブリで映画化してほしい。

「和食」って何? (ちくまプリマー新書)

「和食」って何? (ちくまプリマー新書)