日本の宇宙開発を行うJAXAにとって、国際宇宙ステーションの長期滞在者を出すこと、その先にある「船長」、世界を率いるリーダーを作ることは悲願だった。どうして技術者出身の若田光一がアメリカ、ロシアを抑えて船長になれたのか。その資質に迫るドキュメント。
前作では密室下でのテストを通して様々なリーダーシップ論、フォロワー論を展開した迫力ある傑作だった。今回は続編として、国際宇宙ステーションのトップにまでたどり着いた若田光一ひとりに照明を当てる。数人が語る若田像は大変地味だが、この1冊で語られる努力と孤独は凄まじい。クルーであることと、船長であるための資質はここまで違うものなのか。その存在がどれほど特別か知りたければ、前作と合わせてぜひ読んでください。
若田光一 日本人のリーダーシップ?ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験II? (光文社新書)
- 作者: 小原健右,大鐘良一
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2016/02/19
- メディア: Kindle版
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