伴名練 なめらかな世界と、その敵

並行世界を行き来する少女と、行き来できない“特殊”な少女が出会う表題作。伊藤計劃『ハーモニー』トリビュートの「美亜羽へ贈る拳銃」。国産SFの母たちとなった3人の女性を書く「ゼロ年代の臨界点」、書き下ろし「ひかりより速く、ゆるやかに」など全6編を収録。

小川哲『嘘と正典』と同時期に出たのと、あまりにも話題になっている(と感じた)ので読んでみた。前から書いているけど、僕のSF感度が本当に粗くて、一読した後に感想サイトを読んで「そういうことか」と気づくばかり。その中でSFを書く女性たちの姿を活きいきと表現した「ゼロ年代の臨界点」が素晴らしかった。こういうズゴーンッ! と心に響く作品と出会えると幸せだよね。

なめらかな世界と、その敵

なめらかな世界と、その敵