今村昌弘 魔眼の匣の殺人

「あと2日で4人が死ぬ」人里離れた村に残された施設“魔眼の匣”で孤独に過ごす老婆の予言は必ず当たる。施設を訪れた葉村譲と剣崎比留子たちは、導かれるように老婆と面会する。しかし唯一の出口である橋が燃え落ち、その直後、予言を成就するように1人が死ぬ。残った女子高生がさらなる死を予言したことで、残された人々は混乱するが……。

ゾンビパニックミステリー『屍人荘の殺人』に続くシリーズ第2弾。「絶対4人死ぬ48時間」という設定の中で、独特の展開を見せるロジックと動機。犯人への追い込みと、設定を詰め込んだ終盤が凄まじく、思った以上のボリューム感だ。本格ミステリーの読み応えを得たければ十分だろう。有栖川有栖『孤島パズル』のような繊細さを求めちゃだめですか?

魔眼の匣の殺人

魔眼の匣の殺人