小野不由美 ゴーストハント7 扉を開けて

能登の事件から帰る道で、ナルは湖畔を見て立ち止まった。急遽滞在を決め、SPRを閉鎖すると宣言。戸惑うSPR一行に廃校の調査が入り、閉じ込められてしまう。重なる危機に、このままナルと麻衣は最後の別れになるのか……。

完結のためシリーズをまとめる事件も急遽の調査依頼も、どちらも今まで以上にヘビー級。シリーズ通して“残留する思念”が丹念に書かれ、「残穢」の原石をなで続けているようで、つくづく怖い作品だった。麻衣とナルの出会いから、よくここまで大きな怪我をせず、トラウマもなく歩んでこれましたね。お疲れさまでした。好きなのは、超能力少女の葛藤を書いた3巻と、崖っぷちの選択が迫られる4巻です。

ゴーストハント (7) 扉を開けて (幽BOOKS)

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