千早茜 しろがねの葉

戦国末期の石見銀山を舞台に、山師に拾われた少女ウメの生き様を描く。お腹いっぱいで読み終えたあと、北方謙三の後書きで激しく痺れる。格好いい。人の力がいかに小さく、自然と運命の巨大さに、読者まで飲まれていくようだった。

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岸政彦 断片的なものの社会学

読んでほしいと紹介されたページが、フェルディナント・フォン・シーラッハの短編に似ていて思わず絶頂。1人の人生をなぞりながら、本人にしかわかりえない行動を記録する。ここ数年、シーラッハの新刊では満たされない、乾ききっていた肌が急速に潤されて、柔らかな感触を取り戻した。白黒の景色に色がつくとも、心が芽吹くといってもいい。岸政彦のポッドキャストも心地よく、日々の合間に聴いています。

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荒木飛呂彦 荒木飛呂彦の漫画術

ジョジョの奇妙な冒険』の作者、荒木飛呂彦が創作術を明かす。主人公を軸に物語が常に昇り続けること。全てのコマ・セリフが導線になっていることを、丁寧に説明する。この手法を理解してからジョジョランズを読むと、新鮮さが増して読み応えが増す。荒木飛呂彦をもっと面白く読むため、本書は絶妙な調味料になる。このシリーズは読んでいきます。

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