氷室冴子 クララ白書 ぱーと2

中学3年から女子寮クララ舎に入ったしのぶ、菊花、蒔子の3人。入寮試験をクリアし、学園祭の劇も終わってひと段落。美人の蒔子にラブレターが届くと同時に、私にも!? 氷室冴子の見事さは好きの瞬発力にある。好きだと伝える覚悟が、好きだと気づいた姿が素敵だ。感情を表にださない後輩・夢見からの視点で読みたかった……。

中山市朗 怪談狩り まだらの坂

新耳袋」の著者・中山市朗が蒐集した実話怪談シリーズ第9弾。

「工事現場」から掘り出された白い狐。そっくりな自分が近くに存在する「瓜二つ」。夕方の4時に玄関がガチャリと開く「歩く音」。葬儀会社を舞台にした「スズキユウイチ」が印象に残る。

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雨穴 変な家2 11の間取り図

1作目に続き図面で読み解くサスペンス。ありふれた家族が住む一軒家から始まり、森のなかの水車小屋、ヤクザが監視するアパート、新興宗教団体の本部へ。小さな狂気の源泉に触れるうち、大河に飲み込まれていく緊張感は恐怖とも快感とも。この手法はもうお腹いっぱいだけど、電子書籍のセールで読んでしまう。

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