坂間千秋 深掘り! 中学数学 教科書に書かれていない数学の話

中学数学を履修すると当たり前になってしまう知識。マイナス×マイナスはプラス。円周率は 3.14……。ゼロの割り算をしてはいけない。だけどなぜ? うまく説明できないポイントをわかりやすく解説。

「高校数学までは暗記」と親戚の子に話しながら、しっかり説明できない自分を反省。数学ガイドにはずっと苦手意識があって、このタイミング読んでみようと一念発起。「ピタゴラスの定理を考える」「円周率はなぜ一定の値なの?」は誰が読んでも直感的に理解できそう。立方体や球体の体積を出す説明は、図解も相まって納得。リアルタイムで読んでいれば、と思ってもしかたがないけど。

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佐々木貴教 地球以外に生命を宿す天体はあるのだろうか?

宇宙には、同じように生命を宿した「第2の地球」は存在するのでしょうか。火星や木星の衛星エウロパ。太陽系の外にある系外惑星に生命の可能性はあるのか、世界中で調査が始まっています。最新の研究でわかってきた生命の可能性とは?

妻が「宇宙人っているの?」と問うてきて、ちょうど紹介されていたので読んでみた。地球外生命というと遠い遠い星の話しで、ついつい知的生物を想像してしまう。だけど、水と熱があれば太陽系内でも可能性があると説明されると、ぐっと身近になってくる。夜空を見上げたときに、もしかしたらと思わせてくれる素敵な1冊だった。

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氷室冴子 冴子の東京物語

長距離長電話の請求書に驚き「電話代より東京での部屋代が安い?」と気づいた作家、氷室冴子。友人や家族の電話で気づいたエピソード集。

復刊したので、ずっと積んでいた集英社文庫版で読む。北斗の拳にハマりアンソロ小説の執筆を希望する「一子相伝の美学」に爆笑し、大好きだった祖父が亡くなったと知る「記憶」で涙した。人との死別を書いたエッセイでは「壇蜜日記」に並ぶ傑作だ。同時代にデビューした夢枕獏の解説は、果し状とも鎮魂歌ともいえる書きっぷりが素晴らしい。学生時代に氷室冴子を教えてくれた皆さんへ、本当にありがとう御座いました。

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