近未来ウィーン。人種・文化・技術が集結する国際都市ミリオポリスを襲う様々なテロ。それに立ち向かうのは特技増強された少女たち。弾丸のように飛び交う妖精『スプライトシュピーゲル』と、瞬時にして走りぬく犬『オイレンシュピーゲル』。
記号を使った冲方文体になれたら、この読書感はマジ気持ちいい。戦闘は山田風太郎の忍法帖、川上稔のOSAKA、そこにほどよく萌えが混じって、ドぎつい肢体破壊描写がまた加速させる。彼女たちの過去が強烈なのも、共感できなくてよいよい。
どちらから読んでもいいけど、お薦めしたいのは『スプライトシュピーゲル』から。寝る間を惜しませるジャンク小説ながら、その上手さを直視できる名連作短編シリーズ(しかも始まったばかり)。30分アニメのような展開を満喫しつつ、次回は長編になってほしいなあ。
スプライトシュピーゲル I Butterfly&Dragonfly&Honeybee (1) (富士見ファンタジア文庫 136-8)
- 作者: 冲方丁,はいむらきよたか
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オイレンシュピーゲル壱 Black&Red&White (1)(角川スニーカー文庫 200-1)
- 作者: 冲方丁,白亜右月
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