2009年、広島県の刑務所で盲導犬を育てるプログラムが始まった。アメリカでは活発に行われていることだが、ここが日本初になるため試行錯誤の日々。受刑者、刑務官、指導者、そして犬たちの葛藤と奮闘を記録した1冊。
朝日新聞の書評欄(だったと思う)で紹介されていたのと、友人が読んでいたので。それに岩波ジュニア新書は時々読んでいきたいこともあって。厳しい生活の中で、そこに関わった全ての人のことが書かれているので、いいことばかりではない。刑務所で育ち、人へ渡っていくことが目的なんだけど、その別れはとても辛く、そこまでの道も時間は短くとも見渡せないほど広かったに違いない。とても素晴らしい本だった。12年、家族と付き合ってくれた飼い犬に捧げたい。
- 作者: 大塚敦子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2015/02/21
- メディア: 新書
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