吉村文政 戦争の時代の子どもたち 世田国民学校五年智組の学級日誌より

大東亜戦争が進む中、言葉と絵で学級日誌を書いた子どもたちがいた。多くない勉強の機会、農作業で採れた野菜や、先生がかけてくれた言葉。そして疎開してくる同年代の子どもたちや、学徒動員で旅たつ年上の人たち。

8月の終戦記念日に合わせて読んでみた。耐えて制約ばかりの日々、それでも「文化がないなら、自分たちで文化をつくろう」をテーマに、農作業の楽しさを教える校長先生、表現することを支えた女性教員がいた。過酷な環境になっても、こういう人でいられるかと自分に問うてしまった。活動を続け、今日まで残した人たちを心から尊敬する。