井上夢人 ラバー・ソウル

おぞましい様相に誰もが目を背け、社会から隠れて生活をする鈴木誠。しかし彼の書く高度なビートルズ評は、多くの専門家を唸らせた。鈴木誠が偶然にも出会ってしまった、若手モデルの美縞絵里。彼女に魅せられ、大胆なストーキングを開始するが……。

梅田駅の紀伊国屋書店でオススメされていたので読んでみた。海外ミステリーなら3分の2で終わらせるネタを、ネチネチネチネチ書くことで鈴木誠の姿が明確に浮かび上がってくる。高いリーダビリティがあっても、結末まで焦らされるように話しが長い。これが井上夢人の良さなんだろうけど。