中山市朗 怪談狩り 黒いバス

新耳袋」の著者・中山市朗が蒐集した実話怪談シリーズ第7弾。死んだはずの友人が家の前に立っている。農地の中に現れた廃病院。明らかな怪異に足が立ちすくむ……。

死んだ友人を乗せる黒い霧のような固まり。興味本位で乗車を試みる「黒いバス」を書いた不連続エピソードが秀逸。その後どうなったんだ……と気持ちが引きずられてしまう読み心地が素晴らしく、少し寝つきが悪くなる。