黒木あるじ 怪談売買録 嗤い猿

黒木あるじが地元の大学祭で行った”怪談売買所“。不思議な体験や、奇妙な記憶を語り始める訪問者たち。連作を含む73話を収録。

今年だけで10冊以上実話怪談を読んできた中で、このシリーズは大きな収穫。ちょっとした時間に読めるショートショートとして実話怪談を消化してきたけど、最高のコンセプトに出会ってしまった。断片的なエピソードの寄せ集めに見えて、「私も聞いたわ」「同じ地域だったの?」と連続していく様子が怖すぎる。語り口がコロコロ変わる点は好き嫌いでるかも。色んな筆者で継続してほしい。