平成15年に発生した一家殺人事件。犯人は引きこもっていた次女で、薬物の過剰摂取のため浴室で死亡。平成31年、多摩ニュータウンで発生した男女2名の殺人事件。捜査に加わった奥貫は、気付かぬうちに過去の事件と関わっていく。次女は本当に引きこもっていたのか。ならばどこにいたのか……。
社会性をテーマに書いてきた葉真中顕が、平成30年間にあった様々な現象を絡めとる。過去作と同じく、ドライブ感のあるホカホカの物語に、とろとろに煮詰めた人の不幸をたっぷりかける、この美味さよ……。苦手なところもありながら、また読んでしまう。
- 価格: 1012 円
- 楽天で詳細を見る